社長が見るべき大阪・関西万博! 注目パビリオンを一挙紹介

1 いよいよ開幕! EXPO 2025大阪・関西万博

大阪・関西万博全景図

2025年4月13日、

EXPO2025大阪・関西万博(以下、大阪・関西万博)が開幕

しました。日本で万博(万国博覧会)が開かれるのは2005年の愛知万博(愛・地球博)から20年ぶり、大阪で万博が開催されるのは、月の石や太陽の塔などで有名な日本万国博覧会(大阪万博)から、実に55年ぶりです。

大阪・関西万博のテーマは

「いのち輝く未来社会のデザイン」

で、国内外・分野問わず、真新しい技術やモビリティなどが展示・発表される予定です。

「万博は自分の会社とは関係ない」と考える人が多いでしょう。しかし、万博はその名の通り「万国博覧会」。エンターテインメントとして楽しめるだけでなく、自社の業界に関連する新たな知見や技術、動向などをうかがい知ることもできます。

そこで、この記事では「中小企業は万博に行って何を見ればいいのか」を解説します。簡単な内容は次の通りです。

また、2025年10月3日(金)~7日(火)の5日間は、中小企業基盤整備機構(中小機構)が、体験型の展示「未来航路」を開催します。

本展示のキーワードは、

「中小企業の魅力を世界へ」

です。自社の強みを活かして社会課題の解決に挑戦し、未来へ進んでいく中小企業の技術やアイデアが「精巧なモノづくり技術」「最先端デジタルテクノロジー」「自然の恵みを活かす発想」「伝統の継承と革新」「包摂的なアイデア」の5つの価値(テーマ)に分けて展示される予定です。

「未来航路」ウェブページには参加企業からのメッセージが発信されているほか、ビジネスマッチングのポータルなども紹介されています。この機会にぜひご覧ください。

■未来航路 公式ウェブサイト■
https://expo2025.smrj.go.jp/

2 サステナブルなまちづくり~製造業、建設業、運輸業などにおすすめ

1)CO2を利用した道づくり カーボンリサイクルファクトリー 前田道路

カーボンリサイクルファクトリーRITE未来の森

地球環境産業技術研究機構(RITE)が主催する「カーボンリサイクルファクトリー RITE 未来の森」では、前田道路が開発した世界に例の少ない、

二酸化炭素(CO2)を素材にした道路用下地材

を展示します。また、道路用下地材がCO2を吸収する様子なども見学可能です。本来は気体として地球上に存在するCO2を、固体にして再利用する最先端の技術は必見です。

なお、施設の来訪には、RITE未来の森見学ツアーの事前予約が必要です。予約方法については、RITE未来の森Webサイトをご参照ください。

■カーボンリサイクルファクトリー RITE未来の森 Webサイト■
https://www.rite.or.jp/expo2025/

2)最新モビリティを体感!「EXPO Vertiport」「空飛ぶクルマ ステーション」

EXPO Vertiport

最新モビリティ「空飛ぶクルマ(電動化や自動化といった航空技術、そして垂直離着陸などの運航形態によって実現される、利用しやすく持続可能な次世代の空の移動手段)」を体感! EXPO Vertiport(会場内ポート)をオリックスが整備・運営し、EXPO Vertiportと会場外ポートをつなぐ2地点間での飛行や、会場周辺湾岸エリアでの飛行等を行います!

「空飛ぶクルマ」は、例えば

大規模災害時の救援活動での活用が期待されるほか、運輸業においては、配送用の新たなモビリティとして、また、人の移動手段などとしても注目

されています。今回の万博では、SkyDrive、丸紅、ANAホールディングス、Soracleによる空飛ぶクルマの飛行や実寸大模型を見学できます。また、「空飛ぶクルマ」がある未来社会を体感できる展示施設「空飛ぶクルマ ステーション」では、映像や立体音響で、搭乗の仮想体験が可能です。

なお、「空飛ぶクルマ ステーション」への入館は事前予約不要ですが、空飛ぶクルマに搭乗しているような没入体験が可能なシアターや、空飛ぶクルマの実物大模型への乗り込み体験は、事前の予約が必要です。また、EXPO Vertiportのデモ飛行は実施しない期間があるのでご注意ください。

■大阪・関西万博公式Webサイト 空飛ぶクルマ■
https://www.expo2025.or.jp/future-index/smart-mobility/advanced-air-mobility/

3)未来型住宅に注目 飯田グループ×大阪公立大学共同出展館

飯田グループ×大阪公立大学共同出展館

不動産業を営む飯田グループホールディングスは大阪公立大学と共に、

「誰もがあたり前に、健康に長く、安全・快適に暮らせる未来社会」

などをキーワードにした展示を行います。会場内では、生活空間で健康データを収集し、AI等での解析により未病の改善に繋げる未来型住宅「ウエルネス・スマートハウス®」の体験・展示や、CO2からエネルギーを生み出す「人工光合成技術」についての展示が行われる予定です。

■飯田グループホールディングス×大阪公立大学 共同出展館 公式Webサイト■
https://www.ighd.co.jp/lp/expo2025.html

3 食文化の未来、大阪・関西万博でしか食べられない食事でアイデアを発見~飲食・サービス業、宿泊業、農業などにおすすめ

1)「あたらしい外食のあり方」を探る ORA外食パビリオン「宴~UTAGE~」

ORA外食パビリオン「宴~UTAGE~」

大阪外食産業協会(ORA)は、大阪・関西万博の会場内で食博覧会大阪・2025を行います。パビリオンのテーマは、「宴~UTAGE~」。

「食べる、笑う、生きる。それは輝くいのちそのものだ。」

をキーワードに、未来の食文化の可能性を探ります。

期間中は40件以上の食品メーカー、食品協会が交代で、フードコートに登場して料理を振る舞うほか、外食産業にまつわる技術の展示や子ども向けの「食業体験(外食産業の職業体験)」なども行われます。

■ORA外食パビリオン「宴~UTAGE~」公式Webサイト■
https://www.expo2025utage.jp/

2)テーマウィーク「食と暮らしの未来」

テーマウィーク「食と暮らしの未来」

大阪・関西万博では、「テーマウィーク」が開催されます。定められた期間中、テーマに沿ったパネルディスカッションや講演などが集中的に行われるため、目当てのパネルディスカッションや講演に合わせて訪れるのもよいでしょう。

6月5日(木)~16日(月)のテーマは、

「食と暮らしの未来」

で、フードテックや地域食糧システムについてのプログラムや、各国の有識者を招いたパネルディスカッションなどが行われる予定です。

■大阪・関西万博公式Webサイト テーマウィーク 食と暮らしの未来■
https://theme-weeks.expo2025.or.jp/program/theme_4/

3)まだ見ぬアイデアに出合える 海外パビリオン

海外パビリオン

もちろん、万博の華・海外パビリオンも見逃せません。今回の万博では、パビリオンの大小・形式など全て合わせれば、およそ150以上もの国・地域が出展します。

海外パビリオンでは国によってはレストランが併設され、

普段日本では目にしない食材や料理などを食べることができるため、特に食品を取り扱う業者の人にとっては、海外パビリオンはアイデアの宝庫

となるでしょう。

海外パビリオンについて、また予約パビリオンについては以下のWebサイトをご覧ください。

■大阪・関西万博公式Webサイト 海外パビリオン■
https://www.expo2025.or.jp/official-participant/
■大阪・関西万博公式Webサイト 2か月前抽選・7日前抽選 予約対象パビリオンについて■
https://www.expo2025.or.jp/news/news-20250419-01/

4 未来のエネルギーを体験~製造業、運輸業、電気・ガス・熱供給・水道業などにおすすめ

1)電力館 可能性のタマゴたち

電力館 可能性のタマゴたち

電気事業連合会が出展するパビリオン「電力館 可能性のタマゴたち」では、カーボンニュートラルのさらにその先を見据え、電力業界ならではの視点で未来社会を描きます。

テーマはずばり、

「エネルギーの可能性で未来を切りひらく」。

「核融合」「無線給電」など約30の体験型展示を通じ、未来のエネルギーについて全身で楽しく学べる、お子さまにもおすすめのパビリオンです。詳細は、「電力館 可能性のタマゴたち」特設Webサイトをご覧ください。

■電力館 可能性のタマゴたち 特設Webサイト■
https://www.fepc.or.jp/sp/expo2025/

2)サウジアラビア館

また、エネルギー関連で注目したいのが、海外パビリオンのサウジアラビア館です。サウジアラビアでは、「ビジョン2030」という、国家として2030年までに石油依存経済から脱却する経済改革構想を立てており、その中に、新たな都市生活の姿を模索する「NEOM」というプロジェクトがあります。

「NEOM」では、CO2排出量ゼロの経済特区。今現在もサウジアラビアの南西部で工事が進んでおり、中でも、

車ゼロ・CO2排出量ゼロの未来型都市「The LINE」

は、世界中から大きな注目を浴びています。

石油大国でありながら、脱炭素の実現に取り組むサウジアラビア。「なかなかCO2排出量が減らない」と悩んでいる日本の中小企業にとっても、何かヒントになる情報があるかもしれません。

詳細は、海外パビリオンやサウジアラビア館の公式Webサイトをご覧ください。

■大阪・関西万博公式Webサイト 海外パビリオン サウジアラビア館■
https://www.expo2025.or.jp/official-participant/saudi-arabia__trashed/
■サウジアラビア王国 大阪・関西万博公式Webサイト■
https://ksaexpo2025.sa/ja

5 チケット、会場などの基本情報を紹介

最後に、実際に大阪・関西万博を訪れる際に参考にしていただけるチケットや会場、決済方法などの情報を紹介します。

1)チケットについて

大阪・関西万博のチケットは、一日券や期間ごとの券(夏パス、通期パス)など、訪れる時期や回数によって種類が多岐にわたります。

チケット一覧

■大阪・関西万博公式Webサイト チケットインフォメーション■
https://www.expo2025.or.jp/tickets-index/

2)会場へのアクセス

会場へのアクセス

大阪・関西万博の会場は、大阪府大阪市此花区・夢洲(ゆめしま)です。

原則、鉄道・バス等の公共交通機関を利用してください。最寄り駅はOsaka Metro中央線の夢洲駅、また、関西エリアの主要駅から駅シャトルバスの運行も行っています。

万博会場(夢洲)へは、一部の障がいのある方を除いて、自家用車等の乗り入れはできません。自家用車で来場される場合は、舞洲・堺・尼崎の「万博P&R(パークアンドライド)駐車場」を利用し、P&Rシャトルバスに乗車してください。

その他のアクセス、詳細については万博交通インフォメーションをご確認ください。

■万博交通インフォメーション■
https://www.transport.expo2025.or.jp/

3)決済方法

キャッシュレス決済

大阪・関西万博の会場内では、

国際博覧会初の試みである全面的キャッシュレス決済が導入

されています。会場内で現金の使用はできませんが、クレジットカード、交通系電子マネー、コード決済など70種類の様々な決済手段のほか、現金をチャージしながら利用できる4種類( 交通系電子マネー、楽天Edy、WAON、nanaco)のプリペイドカードが使用可能です。また、プリペイドカードを現金でチャージできる専用機を60台以上設置します。

■大阪・関西万博公式Webサイト キャッシュレス決済■
https://www.expo2025.or.jp/news/news-20250214-02/

4)バーチャル万博

バーチャル万博

また、大阪・関西万博では、時間や空間、あらゆる制約を超えて、世界中の人々が参加できる新たな万博として、「バーチャル万博」が提供されています。

「バーチャル万博~空飛ぶ夢洲~」は、大阪・関西万博のバーチャル会場です。

来場者は

アバターとして、3DCGで再現されたパビリオンやイベント施設を巡りながら、各出展者が展開するバーチャルならではの展示やイベントを楽しむ

ことができます。

スマートフォン、PC、また、VRゴーグルなどでアプリケーションをダウンロード(無料)し、自宅や職場などから大阪・関西万博のバーチャル会場にアクセス可能です。

チャットやマイク機能もあり、離れた方と一緒に体験することも可能で、翻訳機能を使えば、海外からの参加者とも気軽にコミュニケーションが取れます。

日程や移動などの都合上、万博会場を訪れることが難しい人、万博会場の下見をしたい人は、ぜひ活用を検討してみてください。

■大阪・関西万博公式Webサイト バーチャル万博■
https://www.expo2025.or.jp/future-index/virtual/virtual-site/

以上(2025年5月作成)

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画像:日本情報マート

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日本情報マート
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